ドラゴンボール by鳥山明 週間少年ジャンプ


今回は誰もが知ってる少年マンガの金字塔、ドラゴンボールのレビュー。

連載終了したのが現時点から11〜12年ほど前で、その後も原作には無いオリジナルストーリーアニメ「ドラゴンボールGT」が始まったり、今でも次世代ゲーム機で新作が出たりと、その人気はかなり根強い。

今はジャンプの看板はドラゴンボールに代わってワンピースとなっているが、果たして今の子供はドラゴンボールを知っているのだろうか?

俺と同世代もしくはそれ以上の方ならほぼ10割が知っているドラゴンボールだが、さすがに今時の小学生には認知度は低いのだろうか?

今はドラゴンボールよりもワンピースやナルトの時代だろうか?気になる所である。

できることなら、どっかで9歳以下を対象にした「おめえ、ドラゴンボールって知ってっか?」アンケートを実施してほしいものだ。

おそらく、五歳児に「オッス!オラ悟空!!」とか言っても「は?誰だテメー、死ねサル」と罵られるのがオチだろう。

田中真弓の声は、今の子供にとってはクリリンではなくルフィなのだろう。ラッキーマンなどもっての他(最近スカパーで再放送してるのでつい懐かしくて見てしまう俺)。

俺はどうしても、このドラゴンボールとワンピースを比較してしまう。

でも、俺の中では圧倒的にドラゴンボールが勝利している。

尾田栄一郎も鳥山明も天才だと思う。

まず尾田氏の何が天才かって、やっぱりそれはワンピースのストーリーを読めば一目瞭然だが、何よりも凄いのはその「自信」ではないでしょか。彼は、ここまでメジャーになるのが全て「計画通り」、まさに「想定の範囲内」なのである(たぶん意味違う)。

特に短編集「WANTED!!」は神がかっていた。それは作者自身が「名作集」と言い切ってしまっているほど。その自信家な発言も全然嫌味じゃないのは、やはり彼が天才だからであろう。

ワンピース10巻ぐらいまでは、俺はもうどっぷり尾田ワールドにハマり込んでいた。5巻キャプテン・クロ編のウソップの過去の話は思い出すだけでも泣けるし、バトルもストーリーも本当にワクワクするような、完成された面白さだったのだ。

だがその興奮も、グランドラインに突入すると同時に失速していくのだった。

相変わらず尾田氏は天才である。でも、漫画に「面白さ」が欠け始めてきた。

20巻ぐらいからはもうコミックスを集めている自分が馬鹿馬鹿しくなってくる。

だが、途中から「ベラミー」というキャラが現れ始める。思えばコイツが、俺がワンピースのコミックスを全巻売るか売らないかの最も重要なターニングポイントとなったのかもしれない。

俺はこのベラミーというキャラが気に入った。見た目もまともだし、いかにも純粋な「悪」という感じでナイスだった。

しかしこのベラミーはなんと、フリーザだったのであった。

いやむしろ、コルド大王であった。

なんと、ルフィにパンチ一発でやられてしまったのである。

実際、悪い予感はしていた。登場時点で、キャラ紹介欄に「ベラミー 懸賞金5500ベリー」。あれ?ルフィの懸賞金って一億ベリーだから・・ベラミーなまら弱いじゃん!!

こいつ思わせぶりに登場しといて実はトランクスに斬られたフリーザ(とコルド大王)みてぇにすぐ死ぬしぬんじゃねぇのという予感が的中したのだ。

その後の展開はひどかった。気持ち悪いわけのわからんキャラ、変なキャラ、阿呆、馬鹿を乱出し、キャラ多すぎでわけわからなくなり、片付けてない伏線多すぎでもう見ているこっちがイライラする始末。戦闘シーンの描写もどんどん適当になっていってる感が強い。特にゾロもMr.1との戦い辺りからおかしいし(つーかアレ強引に片付けすぎだろ、どう考えてもMr.1の方が強いし)

そして、25巻を最後に俺はワンピースを全巻売った。過去の栄光「WANTED!!」を残して。人気作だけあり結構いい金になった(4〜5巻だけ残しておけばよかったなぁと少し後悔)

空島以降のストーリーはもう殆ど知らない。なんとなく立ち読みしたりもしてたが、アヒル肩に乗っけて喋らす奴が気持ち悪くて読むのやめた(後にそいつは結構まともになるみたいだけど)。

 

何故かワンピースレビューになってしまったが(つい話が変な方向にぶっ飛んでしまう俺の悪いクセです、すんません)、

要はワンピースはキャラに魅力が無い、むしろウザいキャラが多いというのが面白さ半減の最も大きな理由なのである。

何が魅力無いかって、やっぱりまず見た目だろう。奇抜すぎ。あと変な口癖や口調、笑い方、おまけに仕草もウザい奴勢揃い。

初期の頃は良かった。モーガンやクロ、アーロンなんかはいい感じだったし。アルビダとかモージとかも全然許せる。

だが中盤以降はどうだ。単にグランドラインにいる連中がおかしいのだろうか?

ワポルとかショウジョウとかのろのろビームとか黒ひげ四人組とか。最近どんどん変なキャラが増えてるみたいだが子供向けになっていってるのか?間違いなく人気投票68位辺りをウロウロしてそうな奴ばかり。

あまりに喋り方やギャグや行動がウザかったりすると、そらもう読む気もうせるってもんである。

だからこいつらに比べてまともなベラミーは良かったのだ。

忘れていたが、主人公ルフィもアホすぎて全く魅力を感じない。ルフィも初期の頃はバトル時とかなかなかカッコ良かったものだが・・

 

対して、ドラゴンボールはキャラも台詞も設定も展開も何もかもが魅力的だった。

それは、あらゆるところでドラゴンボールのセリフなどが「ネタ」にされている事からうかがえる。

コレは決してドラゴンボールが馬鹿にされているわけではない。愛されているのである。

ワンピースには無い、独特の「笑い」の要素が詰まっている。

思えば本当に鳥山氏のセンスは素晴らしい。

ドラゴンボールのキャラの一番の魅力は、その「名前」であると俺は思う。

ご存知の通り、ドラゴンボールのキャラの名前には必ず由来がある。

そこにはその名前の由来を探る楽しさもあり、何よりインパクトが強い。

面白いのは、その名前が見事にそのキャラクターにマッチしており、定着してしまっていることである。

ブルマ、トランクスなんて絶妙。下着の名前っていうのがアホらしいが、なぜかどちらも違和感無くそのキャラに定着しているのだ。

関連するキャラごとに関連する名前を付けているのも、また由来を探る楽しさを引き立たせる。

ピッコロ大魔王関連はみんな楽器の名前だったり、ナメック星人はデンデやツーノなどみんなカタツムリ系統だったり、
ギニュー特戦隊はみんな乳製品だったり・・

主人公の悟空が西遊記から取ってあるように、連載初期はヤムチャ、プーアルなど中国系が多い。そして、まさに「このキャラにしかこの名前は似合わない」という絶妙な付け方をされている。想像できないであろう、あのブタ以外に「ウーロン」という名前が付いてしまっているドラゴンボールなど。

そして前述したが、やはりインパクトの強いセリフ群もまたドラゴンボールの面白味。

「クリリンのことかーーっ!!」「オレはおこったぞーーフリーザーッ!!」「くそったれーーー!!」など、なんだかバトルの緊張感もまるで無くなってしまうようなセリフが印象的。

はっきり言って、台詞回しなら尾田氏ももちろんだが、他の漫画家の方が上手いだろう。たまに鳥山さん何も考えてないんじゃないかって思うこともあるし、語彙が少ないのかなーと思う事もある。

だけど、この飾らないセリフこそがドラゴンボールが愛され、ネタにされ続ける理由なのだろう。気取ったクサいセリフよりもよっぽど「名言」と呼ぶにふさわしい。むしろコレが狙いなのか?と恐れを抱いてしまう程だ。

あと、意外と説明口調が多いのが笑える。悟空VSサイヤ人(ベジータ)戦でのベジータの満月に関する長い説明にはかなり笑った。敵なのに親切だなーコイツと。
しかしまぁドラゴンボールにはとにかくゴチャゴチャした設定が多いので説明口調になるのは仕方ない事かもしれないが(こじつけしすぎて多少なり矛盾が生まれている点は批判されている)

やられそうになると命乞いする奴が多かったのも印象的。まさにやられ役の定番。ヤジロベーが一番面白かったが。

強さのインフレの大きさは賛否両論あるだろう。登場時はかなり強かったヤムチャやテンシンハンも物語が進むにつれて影が薄くなっていったり、あんなに苦戦したフリーザもトランクスに一撃で殺されたり・・

だがコレも、むしろ笑ってごまかせる、ネタにできてしまうのがドラゴンボール。とてもワンピースではできない芸当。

あとドラゴンボールの好きな理由の一つに、キャラの魅力も便乗するが、本来敵だったキャラが味方になるというパターンが多いという点がある。

ベタと言えばベタかもしれないが、最初嫌な奴でしかなかったのに仲間になるとイイ奴というのが見てて微笑ましく、個人的にはかなり好きな展開。

そういう意味では、かなりピッコロは好きなキャラである。

また、ベジータの37巻辺りのフレンドリーっぷりも笑いを誘う(さすがに最終巻の「がんばれカカロット」はないだろと思ったが)。

 

そして何より凄いのは、鳥山氏の体力である。

このお方は、コミックスの作者コメント欄を見ればわかる通り、色んな病気や災難と闘っておられる。
「歯医者に行くのが嫌でほっておいた虫歯が死ぬほど痛くなったので、歯医者に行ったら手遅れで抜かれてしまった。地獄だ」「尻にできものができた。手術して切ってもらったが、座るとかなり痛く、右尻だけで座って漫画を描いた。地獄の一年だ」「腕が漫画が描けなくなるほど痛くなってしまった」「職場が自宅になってからは子供に邪魔されながら漫画を描いている」

これらが全て、週間連載中(無休)に書かれていた内容なのである。信じられん。大丈夫なのかこの人は!?

週刊漫画家は大変で、皆さんホントに凄い人だと思うけど、文面から察するに鳥山氏はその中でも飛び抜けているのではないだろうか。1年間も右尻だけでかめはめ波とか出してたなんて。凄すぎます。

 

そんなこんなで誰からも愛され続けるドラゴンボール、これ以上の人気大作漫画がこの先現れる事はもう無いだろう。

やはりワンピースにはどうしても越えられない壁がある。

 

最後に、粉末の好きなキャラ。まぁ大体好きですが。

18号、界王さま、クリリン、ピッコロ、悟飯、ブルマ、16号、フリーザ、ギニュー、ミスター・ポポ、亀仙人、ミスター・ブウ、ビーデルetc

 

おまけ フリーザ名言集(例のごとくうろ覚え多し)

「よくそんな大ボラが吹けますね・・超サイヤ人などと・・くっくっく・・いちいち癇にさわるヤローーーーだ!!!!(豹変)」「どぉれちょっと拝見・・」「ゆ ゆるさん・・」「これはこれは・・お久しぶり」「ひゃあ!」「今のはいたかった・・いたかったぞーー!!」「ちくしょう・・ちくしょおちくしょおおーーーっ!!!」「そしてこれがお待ちかね100パーセント!!」「たすけてくれええ・・!!(ちょっとフリーザの顔が痛々しくて泣きそうになった)」


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